学科長挨拶

鵜林 尚靖

九州大学 工学部
電気情報工学科長
鵜林 尚靖

電気情報工学科にご関心をお寄せ頂き,ありがとうございます.九州大学工学部には工業を中心に世界の主要産業を支える学問を学べる12の学科があります.それらの中で,電気情報工学は,人々の生活や社会の基盤を支える重要な学問と言えるでしょう.例えば,身近なところでは,携帯型の情報端末を利用して利便性だけでなく安全や安心をも得ています.一方,宇宙に目をやりますと,多数の人工衛星との通信が極めて高い信頼性をもって行われています.また,スーパーコンピュータや計算アルゴリズムは,衛星から送られてくる地球規模のデータを短時間のうちに整理して未来予測までして私たちに有益なデータを提供してくれています.そして,これらは電気エネルギーの基盤の上に成り立っています.電気情報工学はこれら全ての基礎となる学問です.

現在,私たちは人工知能と人間が共創する新たなデジタル社会への入り口に立っています.機械学習,ビッグデータ,ロボティクス,スマートグリッド,スマートシティ,自動運転などがその期待を表す特徴的な言葉の一部です.電気情報工学科では,これからのデジタル社会を自ら形づくることができる人材を育成するため,数理・データサイエンス・人工知能の教育を重視しています.また,問題解決型学習 PBL (Problem-based Learning) をカリキュラムに導入し,共創力とデザイン力に富んだ人材の育成にも努めています.

電気情報工学は,あるべき未来の社会を創造するための基礎であり,原動力でもあります.私たち電気情報工学科の教職員は,この学問を礎にして社会に貢献することを志して入学なさる皆様に学びの場を提供できることを誇りに思いますし,皆様一人ひとりが将来輝ける存在となるための最良のカリキュラムを用意することに努めてまいります.