九州大学は1911年帝国大学創設と同時に電気工学科を設立し、その後時代の要請に応じて通信工学科、電子工学科、情報工学科と新学科を次々と設置して、優れた人材を輩出してきました。そして、1996年に、21世紀の科学技術を先導できる人材の育成を目指して、「電気」と「情報」を統合的に学ぶことができる電気情報工学科を設立しました。電気情報工学科では、電気、電子、通信、情報の技術に関連して様々な技術開発が猛烈な勢いで推進されています。このように、「電気」と「情報」を取扱う分野はこれまでたえず注目され、今後も輝かしい発展が期待されています。本学科の卒業生の多くは、システム情報科学府、総合理工学府、システム生命科学府、統合新領域学府をはじめとする九州大学の大学院に進学し、より高度な最先端科学技術を修得して研究開発の最前線で活躍しています。
電気・電子・情報工学科は、九州大学において長い伝統を持ち、これまでにも多くの有能な人材を育成してきましたが、新しい世紀を迎え、産業界においてその役割はますます重要性を増すと同時に、学問的にも産業的にも新しい広大な地平が開けつつあります。九州大学では、平成8年度に情報理学や認知科学の分野の人々を加え、情報科学と電気電子工学を複合した新分野の研究教育を行うため、新しい大学院組織「システム情報科学研究科」を設立しました。これと連動して工学部では、電気工学科、電子工学科、情報工学科を廃止して電気情報工学科に統合しました。その際、情報科学及び電気電子工学分野の教員は、従来の工学部からシステム情報科学研究科の所属に移り、主としてこれらの教員が電気情報工学科の教育に携わっています。さらに、平成12年度からは大学院の研究と教育組織を分離し、「システム情報科学研究院」と「システム情報科学府」が設立されました。
工学部電気情報工学科において実施される教育は、電気エネルギー工学、システム制御工学、電子材料・デバイス工学、通信ネットワーク工学、計算機工学、知能工学、ソフトウェア工学など多岐にわたっています。これらの分野は、共通の学問的基礎をもつ一方、それぞれの分野特有の素養も必要とするため、電気情報工学科では独特のコース制を設けて専門教育にあたっています。このホームページでは、学部4年間の専門教育のカリキュラムについてご紹介いたします。